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新しい『鬼平犯科帳 』感想①

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本業の会社員と、推し活と命を懸けてるふつうの主婦です。ネットリテラシーは低めですが、インターネットの海に飛び込んだ十数年前から目の前の扉を1つずつ開けてくれるこの世界が大好きです。ここから、推しのあたたかい世界を届け続けていくのが、私の生涯を懸けた目標です。
 

鬼平犯科帳』は時代劇大好きな両親と一緒にテレビシリーズをずっと見てたので、ちょっといろいろと思い入れがあります。とはいえ二代目吉右衛門さんバージョンの放送が開始されたのが今から35年前。物語の一つ一つは覚えていないけど、吉右衛門さんのカッコよさ、渋さ、包容力…。そしてドラマ全編に流れる情緒豊かな景色と人情。また何と言っても忘れられないのが、あのエンディングです・・😌💭

 

 

◆『鬼平犯科帳 血闘』

5月12日の日曜日にミッドランドスクエアシネマで劇場版『鬼平犯科帳 血闘』を見てきました!

上映前に主演の松本幸四郎さんと市川染五郎さんの舞台挨拶があって、飄々として(ちょっとこういうの恥ずかしいなぁ‥)という照れた表情の幸四郎さんと 、クールでゾクゾクするような色気を感じる染五郎さんにすっかりやられてしまいました。

 

この舞台挨拶の中で、印象に残ったのは、幸四郎さんの‥
「(先代を)無理に真似ようとも思わなかったし、無理に変えようとも思わなかった。
自分が”鬼平犯科帳”の中で長谷川平蔵に感じた思いを演じるだけ。」

そして、染五郎さんの‥
「ゾクゾクするオープニングを見ていただきたい。」という言葉でした。

そんな染五郎さんが仰った通り、オープニングが”これぞ時代劇!”。
そしてそれがここに繋がるんだ‥!と、胸アツの瞬間が出てくる…。 そこはまた女であれば、思わずグッと歯を食いしばってしまうような場面に繋がっていて涙が溢れて止まりませんでした。

幸四郎さんの演じた鬼平は、舞台挨拶で見せたちょっと母性本能がくすぐられちゃうようなやんちゃな子どもみたいな無邪気さを感じる平蔵で‥。
吉右衛門さんが演じられた、どーんと後ろに控えてすべてを受け止める平蔵とは違うけれど、

あなたの為ならなにかしたい!
あなたにならどこまでも着いていきたい!
と思わせる平蔵で、自然と周りが動き、みんなの力を引出してしまう、人たらしの平蔵でした。


だからこそ、どんな理由があろうと、悪は許さない!と覚悟を決めて人を斬る時の平蔵の苦しさが伝わってきて、なお一層、人の心を掴んで離さないのだと感じました。

吉右衛門版鬼平犯科帳では描かれていなかったエピソードも丁寧に描かれた劇場版『鬼平犯科帳 血闘』。

盗賊の一味で夜鷹でもあるおりんさんが鬼平に言った‥
「女はとくに自分では賽を振れませんからね‥」という言葉に対し平蔵が返した言葉が、今もずっと頭の中に響き続けていて‥

これから放送されるSEASON1の2作品、
そしてすでに製作が決定しているSEASON2を早く見たくてうずうずしています。


実は今作は推し活中の【ちゃーじ】と深い縁があります。

2021年4月3日にスタートしたちゃーじの1回目の放送時その制作発表の模様をご案内していたんです🤗

 

時代小説家・池波正太郎生誕100年となる、2023年に向けて、『鬼平犯科帳』…
そして、『掛人・藤枝梅安』。

 


2作品同時の映画製作が発表されました。

 

 


仕掛人・藤枝梅安』の主演は豊川悦司さん。


鬼平犯科帳』の主演は松本幸四郎さんです。


松本幸四郎さん「はるな愛さん、こんにちは。松本幸四郎です。」

豊川悦司さん「豊川悦司です。」


豊川悦司さん「新番組『ちゃーじ』スタートおめでとうございます。」

松本幸四郎さん「…」


松本幸四郎さん「この長谷川平蔵は、祖父も、そして叔父も務めさせて頂いておりました。とても私にとりまして、縁の深い役でございます。魅力ある人物に描けるよう、頑張ります。よろしくお願いします。」

 

豊川悦司さん「令和のダークヒーローに相応しい、エンターテインメントにしていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。」


松本幸四郎さん「ぜひ、」

松本幸四郎さん「ご期待下さい。」 豊川悦司さん 「ご期待下さい。」

 


映画に先立ってテレビ放送された『鬼平犯科帳 本所 桜屋敷』はもちろん・・
(これが、また、泣ける😢)



その後、FODで配信されている吉右衛門版『鬼平犯科帳』もいろいろ見ています!
(すっかりハマっています🤭)

 

こちらの感想はまたあらためて追記していきます🙋🏻‍♀️

 

◆『鬼平犯科帳 本所 桜屋敷』


これは、本当に切ない。切ないお話しです。。😭

鬼平犯科帳で好きだなぁ・・と感じるのは、
戦闘シーンの殺陣の迫力とカッコよさはもちろんですが、何よりも、人と人とのふれあいや、日常の営みが丁寧に描かれ、あったかいこと。そこに生きる人たちの気持ちがリアルに伝わってくるところ。そして、過去作の吉右衛門版も、本回の幸四郎版でも江戸の町の風景、自然が情緒豊かに描かれているところです。

特に幸四郎版の【本所 桜屋敷】はタイトルにもあるように【桜】がキーポイントで、最後の桜の樹のシーンでは、胸を締め付けられました。(ここ、本当に好き😢)

さてそんな吉右衛門版と幸四郎版の【本所 桜屋敷】では、ちょっと人物設定が違ったり、
この物語のヒロイン・・(と、言っても良いですよね?)の"おふささん”の胸中にあるものが若干違うような気がしているのですが‥。それでも、やっぱり彼女が可哀そうで、哀れで、どこにぶつけてよいか分からない憤りを感じました。

そういう強い憤りを感じたのは、このおふささんを20年にも及び一途に想い続けている、鬼平の親友・岸井左馬之助という存在がいたからです。

この時代の階級や身分制度がどのようなものだったかきちんと理解できている訳ではありませんが、彼の台詞の端々から出てくる言葉でそれほど身分が高い人ではないことが伺えました。そして‥
親友の平蔵は今後もっと上に昇っていける役職や力を持っているけれど、左馬之助はそういう可能性はないところで細々と生きている。そのすべてを諦めている、という心情も伝わってきて、なお一層切なくなりました。

だけど、そんな左馬之助がただ一つ心の中で大切に大切に守り続け信じているのが"おふささん”という女性。そして彼女への一途な想いでした。(吉右衛門版では、鬼平が左馬之助へ仕官の口利きを申し出ます。ですが彼は即断る。それは、おふささんの居るこの江戸から離れることになるからでした。)

なのに、おふささんは…。

原作を読んでいないので、吉右衛門版、幸四郎版、どちらのおふささんがより原作に近いのか分かりません。(今度、読んでみようと思っています。)

だけど私は、今回の幸四郎版のおふささんの描き方の方が好きだと思いました。
もちろん救いようがないのはどちらも同じなのですが、吉右衛門版のおふささんは色んなものに流され過ぎて完全に自分を見失っている‥。まるで抜け殻、人形のような女性でした。

だけど幸四郎版のおふささんからは強い意志を感じた。
自分の生き方に覚悟を持っているというか‥。語弊があるのは分かっていますが、その生き様にカッコよさを感じたんです。(原沙知絵さんの最後の笑顔‥本当に綺麗だった‥)

これはもしかしたら製作された時代がそうさせたのかもしれません。
"女の在り方"の変化というか‥。

幸四郎版で左馬之助を演じたは、山口馬木也さん
大河ドラマを始め、数々の時代劇でおみかけすることが多い印象があります。

吉右衛門版では江守徹さんが演じてらして、頑固で一途で、まだ激しさや熱を持っている左馬之助という印象で…。だからこそ、大切な人への想いの深さや、その大切な人が変わってしまったことへの憤りや悲しさが伝わってきました。そして深く傷ついてしまった左馬之助の姿は見るに堪えませんでした。

そして、今回の馬木也さんが演じた左馬之助からは、同じように一途で、大切な人をずっと想い続けているということが伝わってきたけれど、その想い方はもう少し静かな残り火のようで‥。
また自身の置かれた状況や世の中に対して、もう少し"諦め”の胸中が強く、無情という文字を背負っている人、という印象が強かったです。

だからこそ、そんな左馬之助が、20年ぶりに再会したおふささんに発した言葉や想いからは情熱が迸っていて、強く胸を打たれました。

さて‥
そんな山口馬木也さんも、実はご縁があって…。

ずいぶん前に推しが手掛けたドラマに出演して下さり、ヒロインの想い人を演じて下さった方。

そのドラマでも、まっすぐで、一途な人で‥。だからこそ深く傷ついて‥。
だけど荒んでも心の清らかさは失わない。失ってはいけないものは決して手放さない、芯の強さを持った、優しい大人の男性でした。

だからこそそんな男性と同じ魂を持つヒロインとの愛を描いたこの作品もまた、人生を支えてくれる物語の一つとなりました

 

 

 

 

『鬼平犯科帳 本所 桜屋敷』は左馬之助やおふささん以外にも、魅力的な登場人物がたくさん。

"本所の銕(てつ)"と呼ばれた、若い頃の鬼平。演じたのは市川染五郎さんです。
劇場版『鬼平犯科帳 血闘』でも重要なオープニングを飾っていらしたけど‥
(さぞやプレッシャーだったと思います)

なん様、そのクールさと色気のあるその目と端正なお顔に釘付けになります。
おまけに若いのに、べらんめえ調の口調もこなし、その言い方も色気があってハマってしまった。
あと、切れ味のある身のこなし、力強い殺陣もカッコ良かった!

 

そして同心役の方々もそれぞれ強い印象を残してくださったけど‥
なかでも"兎忠(うさちゅう)"こと木村忠吾(きむらちゅうご)。
吉右衛門版の尾美としのりさんの忠吾が大好きだったので、(どなたが演じるのかなぁ・・)と気になっていましたが、浅利陽介さんだと知って"よっしゃ~!"と叫んでしまいました。
期待を裏切らない可笑しさとお調子者キャラで、辛い物語も多いこの物語の中で癒しとなるチャーミングな忠吾でした🤗

そして、そして・・
なんと言っても嬉しかったのは、密偵・相模の彦十(さがみのひこじゅう)の火野正平さんの登場!
私の人生を変えてくれたドラマでは、ヒロインとそのヒロインの最愛の人のために尽力してくれた大手レコード会社の社長さんを演じて下さった方。

もう、15年も経つのに、まったく変わっていらっしゃらない。
それどころか、若々しく、男としての色気をさらに放ってらっしゃることにびっくり!

年を重ねたのに、賭け事がやめられなくて、子どもっぽくて危なっかしいところもある彦十‥。
だけど義理堅くて、情にもろい。

火野さんが演じられた彦十はとても魅力的な彦十で、地上波放送中にも、SNS上を賑わしていらっしゃいました。

そして・・
長谷川平蔵を演じた、十代目松本幸四郎さん
"この方しかいない!"とは分かってはいるものの・・
やはり吉右衛門さんが演じられた長谷川平蔵は絶対的で、鬼平ファンにとって唯一無二の存在だったと思います。(私もその1人でした)

その思いは変わらないのですが‥
幸四郎さんの演じた平蔵は、これまた唯一無二の平蔵だと納得させられるものがありました。
(上から目線ですみません🙇🏻‍♀️💦)
とにかく、人としての魅力に溢れ、この人についていきたいと誰をも惚れさせる平蔵でした。

吉右衛門さんの平蔵には迷いがなかった。けれど・・
幸四郎さんが演じた平蔵には、迷いや、後悔とか、ほんの少しだけ弱さが見え隠れする。
そんな平蔵の人間らしさに共感し、だからこそ、そこを超えて決断し、悪を斬る平蔵の痛みを堪えた姿に強く心を揺さぶられます。

この鬼平をもっと、もっと見たい!
盗賊を含め、人との関わりの中で、また変わっていく鬼平の奥行を感じさせた幸四郎さんの変化を見てみたいと、そう思わせる長谷川平蔵でした。

 

 

鬼平犯科帳 本所 桜屋敷』は【時代劇専門チャンネルNET】で配信されています!

ぜひ、鬼平の世界、浸ってみてくださいね‥🌸

 

◆『鬼平犯科帳 でくの十蔵』


いよいよ今日(6/8)19時より【時代劇専門チャンネル】と【時代劇専門チャンネルNET】で放送されます!

今回の物語の主役・十蔵を演じるのは柄本時生さん。
吉右衛門版鬼平ではお父さんの柄本明さんが演じられた役。「本所・桜屋敷」同様、切ない物語でもあり、鬼平がまた苦渋の選択をしなければならない物語。楽しみです😢

 

『鬼平犯科帳 でくの十蔵』を見ました。

切ない‥と言うよりも、やるせなかった。

身寄りのないおふじという女性が、その境遇や人となりを、盗賊の隠れ蓑として利用され、それが、また、別の人の人生を狂わすことに繋がってゆく。

一番悪いのは人の財産も、人の命さえも奪う盗賊なのに‥
なぜか、一番憎いと思うのは【己の心を律することができない弱さと愚かさ】だった。

背負わされたものの為に、女房に虐げられる十蔵。
だから、夫婦としての絆も、仕事も、すべてを諦めてしまった、十蔵の虚無感が重い。
だからこそ、「おふじ」という女性に【儚い夢】を見る。

そんな夢の中でしか、もう生きられない、という十蔵の思いを果たさせた鬼平に涙し、
それが本当に正しかったのかと、悔やんでいるようにも、責めているようにも見えた、鬼平の後ろ姿に涙した。

そんな辛い物語の中で‥ 【希望の光】となったのは、十蔵が名付け親になった、「お順」という赤ん坊と、 Season1最後の物語『血頭の丹兵衛』でも活躍する盗賊・小房の粂八の血の涙だった。

 


SNS投稿の中では書かなかったけど、、
鬼平には粂八と同じ盗賊でも、【貧しきは奪わず、殺さず、犯さず】という美学を持った盗賊が何人か登場します。

そんな中でも【本所・桜屋敷】でも劇場版『鬼平犯科帳   血闘』にも登場した橋爪功さんが演じられた蓑火の喜之助という盗賊が強く印象に残りました。(桜屋敷では若き日の平蔵を盗賊にスカウトしたツワモノです🤭)

喜之助は生まれは信濃で、老いた今は京都で隠居する身。
関西弁で、何事も飄々と語る喜之助を、橋爪さんは色っぽく、チャーミングに演じていらしゃいます。
それが何とも粋で、こういう空気感を味わえるのが時代劇の醍醐味の一つだと感じています。

【でくの十蔵】回では、今の頭の非道なやり方についていけなくなっている粂八と、絶妙なタイミングで再会し、言葉を交わす。このシーンの喜之助を演じる橋爪さんと、粂八を演じる和田さんのやり取りが深く心に沁みました。(もう本当に巧いと唸ってしまった!)

その粂八がもっとも尊敬する盗賊の頭が血頭の丹兵衛。
粂八と丹兵衛が対峙する次回作、めちゃくちゃ楽しみです🥰

 

◆『鬼平犯科帳 血頭の丹兵衛』

 

次はいよいよSEASON1シリーズ最後のドラマ『血頭の丹兵衛』!
これは前回盗賊として捕まった小房の粂八が‥苦悩の末、ある決断をする回。
だけど、その【きっかけ】は、、
やっぱり無情だなぁ‥と胸が苦しくなりました。
血頭の丹兵衛役を古田新太さんが演じられるけど‥。その配役が絶妙だなぁと
今からワクワクが止まりません😍

 

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