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其の伍. 推しが【日本舞踊】の番組を作りました。~ 初唄「辰の春 道しるべ」

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本業の会社員と、推し活と命を懸けてるふつうの主婦です。ネットリテラシーは低めですが、インターネットの海に飛び込んだ十数年前から目の前の扉を1つずつ開けてくれるこの世界が大好きです。ここから、推しのあたたかい世界を届け続けていくのが、私の生涯を懸けた目標です。
 

いよいよ『西川流初舞』の最後の章となりました😌
書き始めた当初は知らないことだらけで、現家元・西川千雅さんや西川流の方々のSNS投稿さえも反応することを憚られましたが、今現在は自分の中の高い壁みたいなものは無くなったなぁ・・(あくまでも私個人の気持ちです)と感じています。
そしてここまで、西川流のお家元の方々の歩みを紐解きながら、一番大切なことは、【感じたままを愉しむ】ことだと教えられたような気がしました。

 

 

 


調べたところによると、東海テレビで『西川流初舞』が放送されるようになったのは2000年からのようです。(もしかするともっと早いかもしれません💦)

西川流は、ここ名古屋を拠点に活躍される、日本舞踊の中でも歴史ある流派の一つで、この番組はその演舞を紹介する年始めの番組としてスタートしました。

演目の構成は二つ。
一つは、長唄『水仙丹前』のような日本舞踊を代表する伝統的な演舞。

もう一つは、この章でご紹介する初唄『辰の春 道しるべ』のような、西川流のみで継承されてきた演舞です。そして、題目に"初唄"とあるように新年のみ踊られる十二支にちなんだ曲で、西川流と縁のあった作家の方たちが作品を提供しているそうです。







今年は、戦前・戦中・戦後の不穏な情勢の中で会社勤めや、記者として従軍した経験を持つ劇作家の北条秀司(ほうじょう ひでじ)さんが作詞を手掛けられた演舞。

北条さんは、時代に翻弄されながらも本質を貫こうとする人間の骨太な精神を描こうとする作家さんで、その気概は、この曲にも反映されていると感じました。




 

 


              初唄『辰の春  道しるべ




作詞:北条 秀司
作曲:杵屋 六左衛門

 唄 :小田 さだ
三味線:近藤 きみ
   :位田 三

    筝  :富崎 富美代

 

 

この道や  ゆく人なしに雲深く
谷はいよいよほそまりぬ






まちがえしかな
もどるべきかな








されどケルン(道しるべ)あり
ケルンはつづけり 往かん








ケルンを信じ往かん








ひたすらに歩みつづけん

疑わず登りつづけん

 

忽ちにして雲切れぬ









陽ぞ射しそめぬ頂へ
道はつづけり

栄光の天につづけり

頂ははるかなれども
わが道はあやまたざりき









わが道はあやまたざりき






 

作詞された北条さんは近年活躍された劇作家さんなので、歌詞の解説は要らないかもしれませんね。
文字通り、頂(いただき)を目指す折の不安な気持ち、迷いを謳った曲であり、その迷いを吹っ切りながら、御身の内にある【道しるべ】を頼りに力強く歩んでゆく姿を舞った舞踊となります。



振付は歌詞一つ一つを素直に表現した振付で、山を登る内に見えてくる足もとの谷や、天上に見える空の様子など周りの景色も浮かんでくるような舞です。


四世家元・西川千雅さんが舞う舞は柔らかく繊細で、その表情や仕草からも、その時々に過る思いが沁み入るように伝わってきました。

けれど、終盤・・
その表情や踊りが、がらりと変化します。

その瞬間と、最後の表情に・・
(かっこいい‥)と、思わず声が出ていました。






参考文献・関連情報

戯曲の力を信じて大衆と向き合った気骨の劇作家「北條秀司」

東海テレビ「西川流初舞」(2021年)

 

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